下顎前突とは、下のアゴが上のアゴよりも前に出過ぎた状態、
もしくは下の前歯が上の前歯より前に出ている状態のことをいい、
一般的に「受け口」と呼ばれています。
本来は上の前歯が下の前歯より前にあります。
下顎前突の原因について
原因その1 遺伝的な原因
下のアゴが大きい、または上のアゴが小さいなどの、骨格性の遺伝が
受け口の原因に大きく関与することが多いです。
たとえば、父親、母親、祖父、祖母に「受け口」の人が存在していると、
「受け口の遺伝的な要素」が原因と考えられます。
原因その2 上の前歯が反対に傾いているのが原因の場合
上アゴの前歯が内側に傾いていて、下アゴの前歯が外側に傾いていることが
原因で反対咬合になる事があります。上のアゴと下のアゴの前後的なバランスの
問題は除く。早期に改善することで歯並びは良好に改善されます。
原因その3 癖が原因の場合
子供のころから無意識に下のアゴを前に突き出す癖(アイーン)があったり、
下のアゴを前にして上下の前歯で噛もうとする癖があることがあります。
また、口で呼吸をする場合は舌の位置が不安定(低位)になり、下の前歯の裏側を
舌で押して結果として、アゴ全体が前に押し出されてしまうことがあります。
これらのいわゆる悪習癖が原因で、だんだんと受け口になってしまう場合が
あります。
下顎前突を放置した場合の将来的な弊害について
受け口は、低学年の時期に治療をすることが重要です。
低学年児の成長の特長として上のアゴの成長期に当たり、
そのまま思春期(高学年、中学生)に移行すると下のアゴの成長期になり、
「受け口」の状態が悪化することが予測できます。
早期治療で受け口が改善された場合でも、思春期成長により再度下アゴの
成長により「受け口」になる事もあります。